ドキュメントサイト
https://sskos2021s.makeendsmeet.jp/
Super Studio Kitakagayaにとって第2回目となる今回のオープンスタジオは、SSK入居者でキュレーションも手がけるアーティスト・笹原晃平のディレクションのもと、入居者のスタジオ見学ができる「STUDIO VISIT」、共有スペースを利用した企画展「OPEN PRACTICE」、オンライン配信による「TALK」、キュレーターとスタジオ内をめぐる非公開の「WALK」を行いました。
自らも入居者として、中から各入居者を観察してきた笹原が、自身による分類を手がかりに、12人のアーティスト・クリエイターを大きな美術史の流れの中で捉える試みです。
開催概要
開催日時:2021年3月5日(金) – 21日(日) 12:00 – 18:00 ※各週金土日のみ
参加費:現地見学=無料、TALK=通しチケット500円(事前予約制)
会場:Super Studio Kitakagaya
ディレクション:笹原晃平
ヴィジュアルデザイン:大槻智央
参加作家:河野愛、稲垣智子、品川美香、泉拓郎、大槻智央、下寺孝典、トラン・ミン・ドゥック、野原万里絵、林勇気、谷原菜摘子、葭村太一、笹原晃平、前田耕平
助成:大阪市
《プログラム》
□ STUDIO VISIT/ STUDIO VISIT TOUR
ツアー形式で各入居者のスタジオを公開しました。
開催日時:
3/5(金)、6(土)、7(日)、12(金)、13(土)、14(日)、19(金)、20(土)、21(日)
□ OPEN PRACTICE
SSK内の共有スペースを利用した企画展示。笹原晃平(入居者、アーティスト)のキュレーティングおよび理論実践の場として、笹原による入居者全員の観察を元にした分類を手がかりに、多様性のあるSSK入居者を大きな美術史の流れの中で捉える試み。週ごとに展示替え。
企画展タイトル:《結から始まる起承転》
キュレーション:笹原晃平
会場:SSK内共有スペース(Labo & Gallery、L字壁面、Workshop、中庭)
第1週「起の巻:淵源のテクノロジー」
期間: 2021年3月5日(金)~7日(日)
参加予定作家:稲垣智子、泉拓郎、林勇気、野原万里絵、谷原菜摘子、前田耕平、下寺孝典
内容:テクノロジーから生まれる作品や、その技術を扱うことへ言及する作品をここではメディアアートと定義する。メディアそのものに軸足を置く、もしくは、メディアに言及していく作品をめぐる1週間。
第2週「承の巻:想察のメソドロジー」
期間: 2021年3月12日(金)~14日(日)
参加予定作家:葭村太一、谷原菜摘子、大槻智央、前田耕平、下寺孝典
内容:表現形式の決定が先立つ作品や、アウトプットの固定から起こる技法の探究をファインアートと定義する。モチーフの選択に重きをおくことと、それを実現していくための技法の探究。もっとも純粋とも思えるアートを見る1週間。
第3週「転の巻:智覚のナラトロジー」
期間: 2021年3月19日(金)~21日(日)
参加予定作家:河野愛、トラン・ミン・ドゥック、葭村太一、笹原晃平、稲垣智子、前田耕平、下寺孝典
内容: メディアよりもモチーフよりも、その作品にいたった物語に重きがおかれる作品をコンセプチュアルアートと定義する。伝える方法と、伝える内容、この2つの接続や乖離、そのバランス(アンバランス)をもって表現行為を探求する1週間。
ステートメント:
本企画は、Super Studio Kitakagaya (以下SSK)入居作家の「話法」に注目し、そこから明らかにされる作家同士の 差異と一致をSSK内の出来事に留めず、そのヴァリエティな状況を最大限に利用することで、美術史というより大きな枠組みへと飛躍させる試みである。特に表現手法をもとにした時間軸の解体をおこなうことで、これまで比較しづらかった作品の遭逢を促すものである。
3週間の展示期間の中で、各週3つのテーマを設定しながら、3回の展示入れ替えをし、公開する。
これは最新の科学技術を用いた表現と、1980年代 のCG作品と、16世紀の油絵作品を、同じ話法のものとして扱うような姿勢に他ならない。つまり、その技術が開 発され、その技術を扱うことそのものに価値があるという考え方を「起」とし、続いて、その技術を扱うことそのも のよりもその技法により何を扱うかという手段になる考え方を「承」とし、最後に、そもそも表現する事そのものを 扱う考え方を「転」とする。作家の扱う表現メディアや作品コンセプトでの種別ではなく、作家のインタビューや隣 人としての日常の会話から自分自身や作品やコンセプトやメディアといった項目を、『そもそも作品制作上、どのよ うに行き来しているのか』をもとに空間が設えれた展覧会を目指すものである。(笹原晃平)
□ TALK
入居者によるクロストーク。普段から日常的に顔を合わせ制作の相談をしあう彼/彼女らの制作の根幹を問うテーマを設け、対談・座談会など異なる形式で連続トークを行いました。
開催日時:日程は下記参照 すべて19:00-21:00(Zoom Webinar)
登壇者とタイトル:
3月5 日(金)
TALK1『オープニング』
登壇者:SSK 入居者 + おおさか創造千島財団スタッフ
3月6 日(土)
TALK2『ヴァリアブルと遊び』
登壇者:泉拓郎 + 大槻智央 + 下寺孝典
形 式:収録放送
3月7 日(日)
TALK3『あなたと戦うこと』
登壇者:谷原菜摘子 + 笹原晃平
3月13 日(土)
TALK4『手仕事と魔法』
登壇者:河野愛 + 品川美香 + 笹原晃平
形 式:収録放送
3月14 日(日)
TALK5『SSK と日々』
登壇者:林勇気 + 野原万里絵 + 前田耕平
3月19 日(金)
TALK6『掛け合いのタイミング』
登壇者:葭村太一 × SSK 関係者
形 式:リングインアウト形式
3月20日(土)
TALK7『パフォーマンスと場』
登壇者:稲垣智子 + 前田耕平
モデレーター:綾智佳(The Third Gallery Aya)
□ WALK(非公開)
オープンスタジオの開催期間中、国内外で活躍するキュレーターや評論家を招き、入居者によるショートプレゼンテーションを行いました。開催日時は非公開となりますが、スタジオヴィジットのツアー中に運良く立ち会うことができるかもしれません。オープンなのに非公開というSSKの都市性が顕れる企画。
【同時開催】
「Open Storage 2020-2021 -拡張する収蔵庫-」
2021年3月6日(土)~21日(日)
会場:MASK [ MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA ]
メインアーティスト:持田敦子
参加作家(50音順):宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、やなぎみわ、ヤノベケンジ
主催:一般財団法人:おおさか創造千島財団
企画協力・キュレーター:木ノ下智恵子(大阪大学共創連携社学共創本部 准教授)
助成:芸術文化振興基金、大阪市
関連イベント:3/10水,12金=オンライントーク、3/13土=制作現場ツアー、3/20土,21日=対話型鑑賞プログラム
「沈黙のカテゴリー|Silent Category」
2021年3月14日(日) ~ 28日(日)
会場:クリエイティブセンター大阪(名村造船所跡地)
入場料:500円(ブループリント付)
企画:布施琳太郎
ウェブサイト:http://issei.in/silent/