2021.01.05

葭村太一個展@千鳥文化

入居作家の葭村太一が北加賀屋の千鳥文化ホールで個展を開催いたします。

葭村太一「Imitation or mimic」
会期:2021/1/16土 – 2/7日、11:00-18:00、火水休
入場料:500円(1ドリンク付き)
会場:千鳥文化ホール(住之江区北加賀屋5-2-28、大阪メトロ四つ橋線北加賀屋駅より徒歩3分)
詳細:adandaウェブサイト

葭村太一個展によせて

千鳥文化から徒歩5分程度、名村造船跡地のはす向かいに、13のアーティストとクリエイターによるシェアスタジオを主たる機能とするSuper Studio Kitakagaya(SSK)はある。創作活動が仕事になりにくく、それをサポートする環境も不足している状況を改善すべく、2020年6月頃から始動した。
始動後は、入居者たちの創作活動に触れられるオープンスタジオ等を定期的に開催する計画であったが、感染症対策が必須になった現在は、それが困難な状況となった。オンラインでのスタジオ公開や各入居者の発表の場において、SSKでの創作活動が少しずつ世に出はじめてはいるが、肝心の北加賀屋では、今回の葭村太一の個展が初めての機会となる。


葭村は大阪芸術大学のデザイン科を卒業後、独学で木彫を始めたという。数百~1トンレベルの巨大な木の塊を、スケッチでも描くような軽やかさとスピードで扱い、作品に仕上げていく。モチーフの構成には反骨精神も顔を出し、状況に反応しながらも規範に縛られない発想で、素朴な問いをインパクトある作品に昇華させる力がある彫刻家だ。


千鳥文化は、元住民によって増築が繰り返された形跡をあえて残すようにリノベーションされた場所だ。その過程はすでに多くの媒体で紹介されているが、この、千鳥文化のありようと、葭村の創作姿勢は通じるものがあるように思う。葭村は今回、千鳥文化のある部分から発想した新作を制作・発表する。まちや建物に刻まれた時間と作り手たちの営為が折り重なり、北加賀屋らしい化学反応が見られるだろう。

一般財団法人おおさか創造千島財団

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